植物タンニン鞣し革財布の最初の半年間
植物タンニン鞣しの革財布を買ったばかりのとき、「硬くて使いにくい」と感じる方は多いです。それは正常な状態で、革が人の手の油分と熱を吸収しながら、少しずつ柔らかくなっていく過程の最初の段階です。最初の半年間のケアが、その後の10年の使い心地を決めます。
買ったばかりの革に何もしなくていい理由
ヌメ革は購入直後、革の表面に余分なオイルが残っていることがあります。この状態でクリームを塗ると、オイルが入りすぎて革が柔らかくなりすぎることがあります。最初の1〜2週間は、何もせずに毎日使うだけで十分です。
手の油分が自然に革に移り、少しずつ表面が落ち着いてきます。この段階で焦ってクリームを塗る必要はありません。
最初のクリームは薄く、少量で
1〜2週間使い続けて、革の表面が少し乾いてきたと感じたら、初めてクリームを使うタイミングです。ミンクオイルや馬油など、浸透性の高いクリームを米粒大の量だけ布に取り、薄く伸ばしてください。
塗りすぎると革が黒ずんだり、べたつきが残ったりします。少量を薄く、が基本です。クリームを塗った後は、乾いた布で軽く拭いて余分な油分を取り除いてください。
日焼けと色変化を楽しむ
ヌメ革は日光に当たると、飴色に変化していきます。これを「エイジング」と呼びます。意図的に日光浴させる方もいますが、急激な日焼けは革の乾燥を招くので、自然に使いながら変化させるほうが長持ちします。
雨に濡れた場合は、すぐに乾いた布で水分を拭き取り、風通しのよい場所で自然乾燥させてください。ドライヤーや直射日光での乾燥は、革が硬化するので避けてください。
植物タンニン鞣しの革は、使う人の生活の跡が残る素材です。半年後、1年後に財布を眺めたとき、その変化が自分の時間の記録に見えてくるはずです。